ご挨拶
インターネットを通じて膨大な情報が瞬時に駆け巡る現代社会では、
パーマネントウェーブ、ヘアカラー、トリートメントといった毛髪に対する
ケミカル薬剤情報やその使い方、さらには頭髪化粧品の選択などに関しても、
新しい発見や発想を得ることができると同時に、
根拠が不明な情報や意見に惑わされる危険が増していると実感しています。
悪意の情報発信は当然としても、善意の情報発信であっても、
根拠なき情報や意見は社会に決して良い影響を与えることはありません。
まず必要なことは“根拠”のある情報や意見ではないでしょうか。
根拠を基にして行う施術方法や薬剤の使用方法の改良を考えることは
非常に有益です。
もちろん、理容師・美容師の方々の「勘」と「経験」に基づいた“根拠”は
非常に大切です、しかし、そこに施術方法の意味の理解や製品(成分)知識が
なければ、いわゆる“行き当たりばったり”の印象はぬぐえません。
個別の毛髪素材に対して必ずしも適切な施術が望めないのではないでしょうか。
「勘」と「経験」に根拠となるべき「科学的な知識」を加えて
理美容師が仕事をする
時代が到来すべきではないか、
そのための一躍を担うために日本毛髪ケラチン協会を
発足しました。
長年にわたりケラチン研究を続けてこられ現代のケラチン研究の第一人者である
新井幸三博士
(元群馬大学教授/現・KRA羊毛研究所所長)の研究成果をベースに、
毛髪構造の理解や、SS結合を多く含む毛髪ケラチンの特性をはじめ、
毛髪と水・熱などとの関係、さらには毛髪施術に使用される成分の理解などを
背景にした、「科学的知見」に「勘」と「経験」を加えることで、
理美容師が主導する実践的な施術方法の確立を目指す。
これが日本毛髪ケラチン協会の使命であると考えています。
具体的には、セミナーを通じて、新井幸三博士の講義内容の映像発信、
そして「科学的知見」を背景にした理美容施術を行うことができる
「新しい時代の高度理容技能者」「新しい時代の高度美容技能者」の育成。
このことを理念として活動を行って参る所存です。
2018年12月3日
一般財団法人 日本毛髪ケラチン協会
JHKA Fundation
発起人代表 細田清行